簿記

【簿記2級】独学で合格するための具体的な勉強方法を現役の経理部長が解説!

こんにちは、坂名です。

税理士法人を経て、現在は一般企業で経理部長をやっています。

このページでは、簿記2級に独学で合格するための具体的な学習方法について、1から解説していきます!

この記事を読んで欲しい人

  • 簿記2級って独学で合格できるの?
  • 簿記2級を独学で勉強するぞ!と決めた
  • 決めたはいいけど何から始めたら良いかわからない
  • 独学で使用するおすすめの市販テキストを知りたい
  • 独学で合格した人の話を聞きたい
  • 過去問が思ったより解けない

簿記2級は独学で合格できる試験です。僕自身が独学で合格しています。

独学で合格するためには、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

  1. 工業簿記を得点源にする
  2. 第2問対策をしっかりと行う
  3. 反復継続する

順番に解説していきます。

≫過去問が解けなくて苦戦してる方はこちらの記事を参考に勉強方法を見直して下さい。

≫試験まで時間がない!という方はこちら。僕が約3週間で合格した経験談を紹介しています。

簿記2級に独学で合格するための勉強方法

工業簿記を得点源にして有利に展開しよう!

簿記2級では、商業簿記と工業簿記に分かれて出題されます。

商業簿記60点分出題
工業簿記40点分出題
ねこ
ねこ
60点分出題される商業簿記に力入れた方が良くない?
さかな
さかな
それは凡人の考え方だね
ねこ
ねこ
(この魚今日こそ下ろす)

確かに、問題の6割を占める商業簿記は勿論重要なのですが、それ故に商業簿記を重視しすぎて、工業簿記を疎かにしてしまう人がとても多いんですね。

それはすごく勿体ない!ということが伝えたいのです。

工業簿記の特徴

  • 試験範囲がそこまで広くない
  • 馴染みが無いので理解するのは大変
  • 学習量が得点に反映されやすい
  • 変な問題があまり出ない

上記が工業簿記の特徴です。

商業簿記の完成度をいくら高めても、第2問で初見問題や変わった問題が出題されたら点数を大きく落としてしまいます。

第3問で難易度の高い問題が出題されたら、商業簿記に自信がある人でも20点中4点しか取れなかった!みたいなことがザラにあります。

その点、工業簿記は毎回割と難易度が安定しており、試験範囲も狭いので、意表を付くような問題が出題されることも少ないです。

つまり勉強すればするほど得点しやすいのが工業簿記の特徴なのです。

ねこ
ねこ
なるほど…問題が難しい回でも、その影響を受けにくくなるのね
さかな
さかな
そそ!極端な話、商簿が難しくて半分しか取れなくても、工業簿記で満点取れてれば合格できるからね

日商簿記検定は、絶対評価試験なので周りの受験生は関係ありません。

周りの受験生が得点できないところを無理に取りにいく必要もないし、とにかく自分が7割とれば合格できる試験なのです。

絶対評価試験とは、合格点が予め決まっていて、その合格点を取れた者全員が合格できる試験のことです。

反対に、合格点は決まっておらず、「上位何人が合格」のような他の受験生と競争になる試験のことを相対評価試験と言います。

なので、学習量がそのまま得点に反映されやすい工業簿記を満遍なく勉強し、得点源にした上で、商業簿記で点数を取れるところを確実に取っていくイメージで試験に臨むと良いでしょう。

第2問対策をしっかりと行うこと!

工業簿記は試験の回で難易度にそこまで差は出ないと書きましたが、反対に試験の回によって難易度が大きく変わるのが商業簿記の「第2問」です。

第2問の主な出題は下記のとおりです。

  • 伝票会計
  • 銀行勘定調整表
  • 固定資産
  • 株主資本等変動計算書
  • 有価証券 etc

数年前まで、簿記2級の第2問と言えば「伝票会計とそれ以外」で分けることができ、伝票会計が出題される可能性が最も高く、伝票会計が出題された回は割とラッキーな回でした。

しかし、近年では伝票会計の出題が少なくなり、伝票会計以外の個別論点や新規論点からの出題が増えました

自分が合格した138回の第2問

僕が合格した138回の第2問も新規論点からの出題でした。

出題されたのは「株主資本等変動計算書

今ではどこのテキストや講座でも対策が取られていますが、当時の受験生はほとんどノーマークだったでしょう。

僕も完全にノーマークでした。

それでも、商業簿記の知識で何とか対応できる箇所もあり、20点中8点くらいだったと思います。

第2問では、どんなに対策を行ってきてもこのようなことが割と起こります。

それでも合格できたのは、上記で書いたように「工業簿記」でしっかりと得点することができたからです。

ねこ
ねこ
具体的にどうやって対策するの?
さかな
さかな
基本的には、個別論点でヤマを張らないこと。あと第2問は過去問をしっかり解いて出題の傾向を掴んでおくこと

とにかく1点でも多く取れるように、個別論点でヤマを張るのはやめましょう。満遍なく解けるようにしておけば、新規論点が出題されたとしても1~2問は正解できる可能性が高いです。

過去問を解くことも大切です。

新規論点が出たとき、慌てずにどのようなアプローチで得点することができるか考える練習になります。

  • 個別論点を満遍なく解けるようにしておく
  • 過去問で傾向を知り、演習すること
ねこ
ねこ
今更だけど、個別論点ってなに?
さかな
さかな
ここでいう個別論点ってのは伝票会計以外のことだね。銀行勘定調整表とか固定資産とか。まあ簿記自体が個別論点の集合体なんだけども

とにかく、テキストに書いてある論点を満遍なく学習しておこう!という話です。

  • テキストに掲載されている論点は満遍なく学習しよう!
  • それでも新規論点が出題されたら、慌てず冷静に得点できるところがないか探ろう!

反復継続すること!エビングハウスの忘却曲線を意識しよう!

簿記に限らず、勉強において最も大切なことがこの「反復継続」することです。

特に独学は、自分で勉強するタイミングや学習のスケジュールを立てないといけないので、反復継続が最大の課題と言っても過言ではありません。

こちらのグラフをご覧ください。

これはドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスによる記憶に関する実験的研究「エビングハウスの忘却曲線」と言われるものです。

青い線が勉強をした後に復習をしなかった場合の記憶の定着度を表しています。

この研究によると、人は勉強したあと復習をしないと下記のようになります。

  • 20分後は58%覚えている
  • 1時間後は44%覚えている
  • 1日後は34%覚えている
  • 1か月後は21%覚えている

つまり、1日放置すると66%忘れてしまっているということです。

しかし、ちゃんと復習をすればグラフ上の赤い線のように忘れにくくなり、復習を重ねる度に忘却曲線の下がり具合が緩やかになっているのがわかります。

ねこ
ねこ
これ簿記3級の独学ページでも出てきたグラフだ
さかな
さかな
すごく大事だからね。簿記に限らず、すべての勉強において大事なことがこのグラフに詰まってる

そして復習する際は、すぐにテキストを見るのではなく、これから復習しようとしている内容を「1度自分の頭の中で思い出し整理する」という癖をつけてみてください。

人間の脳は、テキストを眺めている時ではなく、覚えたことを思い出そうとしている時に記憶の線が太くなると言われています。

こんな風に、脳に「忘れたくない必要な情報だ」と思わせるためには、テキストを眺めるだけでなく、思い出そうとすることが大切です。

「エビングハウスの忘却曲線」と「思い出し作業」で効率良く、学習内容を知識として頭に定着させていきましょう。

  • 復習せずに1日経過すると学習内容の34%しか脳は覚えていない
  • テキストを眺めている時よりも、学習した内容を自力で思い出そうとしている時に記憶の線は太くなる

簿記2級独学におすすめの市販テキスト

まずは、実際に自分が独学で合格した時に使っていた市販のテキストをご紹介します。

TACから出版されている「スッキリわかるシリーズ」です。

簿記の市販テキストの中ではメジャーなテキストなので、ご存知の方も多いかもしれません。

「スッキリわかるシリーズ」をオススメする理由はこんな感じです。

  1. テキストと問題集がセットになっている
  2. 網羅性が高い
  3. 理解を促してくれる解説
  4. 活字が苦手な人にも読みやすいように工夫されている

【テキストと問題集がセット】

シンプルにコスパが良いです。テキストと問題集を別で買うと単純に出費が倍になってしまうので、あまりお金をかけたくない人や試験までの日数が少なく時間がない方などにおススメです。

【網羅性が高い】

出題範囲の網羅性が高いです。テキスト的にはこれ1冊で十分に合格レベルまで持っていけます。

【理解を促してくれる解説】

イラストや図解、例示などで独学者にもわかりやすく、理解を促す工夫が施されています。

【読みやすいように工夫されている】

上と多少被りますが、イラストなどで解説が入ったり、赤黒のカラー刷りで活字や勉強に抵抗のある方にもオススメです。

ここまでは「スッキリわかるシリーズ」の良いところを挙げてきましたが、時間に余裕があり、万全の状態で試験に臨みたい方には問題集が少し物足りないかもしれません。

1周していきなり過去問題集を解くと、その難易度の差に驚かれる人も多いと思います。

そういう方には問題集を別途購入し、アウトプットを強化することをオススメします。

オススメは「よくわかるシリーズ」のトレーニング問題集。こちらもTACからです。

問題量も多く、アウトプットにガッツリ時間を割きたい方は、上記の「スッキリわかるシリーズ」の問題集に加えてこちらも解いてみましょう。

問題集のサイズが大きく、使い勝手がとても良いです。

ねこ
ねこ
過去問はどれ使ったら良いの?
さかな
さかな
過去問は正直どれでも良い。過去の試験問題載せてるだけだから、内容にそこまで大きく差はでないからね

一応、自分が使っていたものを載せておきます。上でご紹介した「よくわかるシリーズ」の過去問題集です。

数ある過去問題集の中からこれを選んだ理由は「大きくて使いやすかったから」です。

ねこ
ねこ
さっきから大きい大きいって言うけど、それそんなに大事なこと?
さかな
さかな
問題集が小さいと地味にストレスだよ、解いてる時ずっと片手で押さえてないといけないんだもん
ねこ
ねこ
なるほど…

以上が僕のオススメする市販テキスト&問題集です。

最初にご紹介した「スッキリわかるシリーズ」は、自分が実際に使用し、短期間で合格を掴み取った時の相棒なので自信をもってオススメできます。

こちらの記事で超短期間で合格した時の経験談をまとめています。

【短期合格】簿記2級は1か月で合格レベルまで持っていける試験です!簿記2級は、全くの簿記初心者でも1か月で合格レベルまで持っていける試験です。自分が3週間で簿記検定に合格した体験談を元に、勉強方法やおすすめのテキストなどを紹介します。次回の試験を受けるか、次々回の試験を受けるか悩んでいる人の参考にもなると思うので是非読んでみてください!...

  • 「スッキリわかるシリーズ」のテキスト&問題集がオススメ
  • 時間があれば「よくわかるシリーズ」の問題集も解いてみよう
  • 過去問題集はどれを買ってもそんなに変わらない
  • 問題集は大きい方が良い

テキストや過去問は何周すれば良いか

上でも少し触れましたが、テキスト&問題集を1周してから過去問を解くと絶望します。

ねこ
ねこ
絶望!?そんなに解けないもんなの??
さかな
さかな
解けない。解けなくて本当に焦った
ねこ
ねこ
どうしたら良いの……?

「やっとテキスト1周した……ようやく過去問だ!」

と意気込んで過去問に挑んでみたものの、思ったよりも解けなくて、試験日も近づいきて二重で焦ってる人、多いと思います。

でも安心してください。

テキスト1周しただけで過去問をスラスラ解ける人なんていません。

足りないものはこの3つです。

  • 理解度が足りない
  • 問題演習量が足りない
  • 過去問の傾向に対応する力が足りない

では、具体的にどうしたら良いのか。

理解度

理解度が足りないと応用問題に対応できず、試験中に考える時間が増えてしまい時間も足りなくなってしまいます。

理解度を深めるには、テキスト&問題集を2~3周しましょう。

必ず見えてくるものがあります。

問題演習量

簿記はアウトプットがとても大事です。問題を解けば解くほど理解が深まり、解くスピードも上がり、最終的には機械的、作業的に問題が解けるようになります

そこまでのレベルに達する必要はありませんが、時間がある人はより沢山の問題に触れておきましょう。

過去問対応力

初見だと、過去問特有の癖のある出題の仕方に戸惑うでしょう。これは過去問を解いていく内に段々と慣れてきます。

「今解けないのは当たり前であり、慣れるために解いている」という意識を持って、焦らずに過去問に慣れていきましょう。

上記を踏まえた上で、理想の学習の順番はこうなります。

テキスト&問題集を1周

過去問を1度解いてみる

自信を喪失する

テキスト&問題集もう1~2周

過去問を1周

再び自信を喪失する

苦手な論点メインでテキスト&問題集

過去問をもう1周する

この流れです。問題が解けなくて心が折れそうになる瞬間が何度か訪れますが、めげずに苦手な論点を徹底的に潰しましょう!

ねこ
ねこ
学習の流れの中に2回も「自信を喪失する」が入ってる…
さかな
さかな
これは独学者ほぼ全員が避けては通れない道だから。最初から知っておいた方が良いでしょ

まとめ

以上、日商簿記検定2級に独学で合格するための学習方法を、自分の経験を交えてご紹介しました。

焦りや不安を感じることも幾度となくあるかもしれませんが、大丈夫です。

「こんなに過去問が解けないのは自分だけなんじゃないだろうか…」

そんなことは絶対にありません。

誰もが必ず過去問の壁にぶち当たります。

そんな時は基本に立ち返り、テキストでインプットを再強化、問題をたくさん解いてアウトプットも強化、苦手な論点を明確にして徹底的に潰していく。

繰り返し繰り返しやっていれば、急に理解できることもあるでしょう。

ここまで読んで下さった皆様全員の合格を願っております。

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